IR基礎講座

【開催概要】

 日 時: 2018年3月27日~28日

 ○第1日目 27日(火)午後1時30分~午後7時15分 *午後6時より懇親会
 ○第2日目 28日(水)午前10時~午後3時45分  *昼食をご用意します

 会 場: アーバンネット大手町ビル21階 
           東京會舘LEVEL XXI 「スタールーム」
          (東京都千代田区大手町2-2-2、TEL:03-5255-1515)
           http://www.kaikan.co.jp/xxi/access/index.html

 プログラム:

3月27日(火)  
 13:30-14:20    

① IRの基本と課題

日本IR協議会 
専務理事  佐藤 淑子

○IRの基本をわかりやすく解説する。上場企業を対象とした「IR活動実態調査」結果や事例報告によって全体像を描き出す。コーポレートガバナンスや資本効率の向上など、持続的成長のために重視されているポイントも解説。2日間にわたるIR基礎講座の理解促進につなげる。

 14:20-14:25

 休憩

 14:25-15:25

② 中長期で対話を高めるIR活動

味の素 
財務・経理部 IRグループ長  川端 幸治 氏

・会社概要、株主構成
IRの目標・IRの組織・体制・活動スケジュール
・経営トップやIR部門による株主・投資家との対話状況、投資家等の意見のフィードバック
・基本戦略ASV(Ajinomoto Group Shared Value)を中核とした経営戦略や中期経営計画
・中長期の価値創造ストーリーの説明における工夫、ESG説明会の実際、統合報告書で注力した点
・機関投資家とのミーティングとフェア・ディスクロージャー姿勢、個人投資家との情報共有
・まとめと課題

○味の素は、経営トップやIR部門による積極的な対話姿勢が高く評価され、2015年度には日本IR協議会「IR優良企業大賞」を受賞した。同社の経営戦略や中期経営計画では、社会価値(非財務目標)・経済価値(財務目標)の統合目標を設定。IR活動においては、ESG説明会や統合報告書などを通じて、中長期の価値創造ストーリーを説明している。またアナリスト、機関投資家とのミーティングを年間400件以上実施する一方、個人投資家と共有すべき情報をウェブサイトに掲載するなど、フェア・ディスクロージャーにも努めている。こうした活動を長年にわたって強化し、評価を得ているIRオフィサーが、中長期で企業価値を高めるIR活動について語る。

 15:25-15:40

 休憩

 15:40-16:40

③ 投資家の理解を深めるIR活動

不二製油グループ本社 
広報・IRグループマネージャー 越田 晃正 氏

・会社概要、株主構成
IRの目標・IRの組織・体制
・経営戦略や経営改革、ビジネスモデルをわかりやすく説明するIR活動の実際(説明会や開示資料、ウェブサイトなどにおける工夫)
・近年、強化している活動と成果(経営トップによるIR、中期経営計画の策定と公表、技術説明会や海外拠点でのミーティングなど)

・まとめと課題

○不二製油グループ本社は、加工食品向け素材を供給する大手企業。とくにチョコレート用油脂では世界シェア3割を占める。近年、IR活動を強化して、積極的に経営戦略を説明している。経営トップを中心とした取り組みが評価され、2017年度IR優良企業特別賞に選ばれた。IR部門は、海外事業拠点でのミーティングや技術説明会などを通じてビジネスモデルの理解を促している。投資家の視点を取り入れた中期経営計画の策定と公表、社外取締役のIRミーティングへの参加などの前向きな対話姿勢にも評価が高い。講義では近年、注力した活動を中心に、投資家の理解を深めるIRを紹介する。

 16:40-16:50

 休憩

 16:50-17:50

④ 企業価値創出を語るIR活動

フロイント産業
コーポレート・コミュニケ―ション部 部長  津久井 弘昭 氏

・企業概要
・IRの目標・IR部門の組織・体制
・主なIR活動とスケジュール
・IR活動を支える社内体制
・中長期的な視点の企業価値創出を示すIR活動(統合報告書、株主通信作成における取り組みなど)
・注力しているIR活動や、投資家との対話状況
・まとめと課題

○フロイント産業は、主に製薬会社向けの造粒・コーティング機械などを製造・販売する企業。わかりやすい説明資料やアクセスのしやすさが投資家に高く評価され、2015年度IR優良企業奨励賞、2017年度日本証券アナリスト協会ディスクロージャー優良企業(新興市場銘柄)にも選ばれた。IR部門責任者は、規模や業態を踏まえてIRの対象を明確にし、KPIを設けて目標を達成。また統合報告書における中長期的な経営戦略の説明、個人投資家向けの株主通信による事業戦略の説明も、事業の強みを浮き彫りにしている。講義では、こうした活動の実際を具体的に報告する。

 18:00-19:15  懇親会

 

  3月28日(水)    
 10:00-11:00

IRの基礎となる適時開示

東京証券取引所
執行役員  青 克美 氏

・最近の証券市場
・上場会社のディスクロージャー
・適時開示制度の概要

IRの基礎となるタイムリーディスクロージャーについて解説する。IR担当者が知っておくべき規則に加え、コーポレートガバナンスに関する最近の状況について説明する。

 11:00-11:10

 休憩

 11:10-12:10

⑥ 海外機関投資家の動向とIRの要点

みずほ証券
コーポレートファイナンス部 IR戦略室 ヴァイスプレジデント 田中 裕喜 氏

・海外機関投資家の日本株売買動向
・日本企業に対する海外機関投資家の評価や要望
・海外機関投資家向けIR活動の要点や留意点
・資産運用業界の変化とその背景(パッシブ化やESG投資の進展)
・昨今の状況を踏まえたIRのあり方

○株式市場で存在感の大きい海外機関投資家について、地域ごとに異なる特性や日本株への見方を解説する。また資産運用業界の変化やその背景を踏まえ、どのようにIR活動に取り組むとよいかも示唆していく。 

 12:10-13:00  昼食
 13:00-14:00

⑦ アナリストの仕事と望ましいIR活動

いちよし経済研究所
企業調査部 第一企業調査室長 納 博司 氏

・アナリストの情報収集・分析の原則
・取材・リポート発信・機関投資家訪問の実際と課題
・バリュエーションや投資レーティング判断に至るまでの決定プロセスと主な判断項目
・企業への取材、ミーティングの量と内容--知りたい情報やIR担当者への要望
・経営者や事業部門責任者に望む説明やディスカッション

○アナリストは、どのような視点で企業価値を分析・評価するのだろうか。インターネット関連業種などを中心にアナリストとして豊富な経験を持ち、IR優良企業賞(奨励賞)審査委員として多様な事例に接する講師が、アナリストの仕事の基本から分析作業の実際、さらにIRオフィサーに求める役割・行動などについて講義する。

 14:00-14:10  休憩
 14:10-15:10

⑧ 機関投資家の視点と建設的な対話に向けて

東京海上アセットマネジメント
株式運用部 投資調査グループ シニアアナリスト  水野 要 氏

・機関投資家とは(投資チームの人員構成や投資金額)
・投資判断に至るまでの決定プロセスと主な判断項目 
・どんなIR情報が有用か。望ましいIR活動やIR担当者への期待 
・非財務情報やコーポレートガバナンスの注目点
・IRで知りたい情報やIR担当者への要望
・「日本版スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」を機に、企業と投資家がよりよい関係を築くには

○機関投資家は、年金基金などから委託された資金を一定の投資方針に基づいて運用する。バイサイドアナリストとして上場企業との接点も多い講師が、機関投資家の投資判断の軸となる考え方や企業価値分析のための望ましいIR、コーポレートガバナンス・コードが求める「建設的な目的を持った対話」のあり方などについて講義する。

 15:10-15:15  休憩
 15:15-15:45

⑨ 2日間の総括と「魅力的なIRオフィサーとは」

日本IR協議会
専務理事  佐藤 淑子

○2日間にわたる講義のポイントをまとめ、今後の活動に役立つ形に整理する。経営トップを支える「IRオフィサー」のプロフィールも示す。


【開催要項】

 参加定員:180名(定員になり次第申込み締め切り)

 参加費:  
 ○会   員/1名につき 36,000円(税込価格38,880円)
 ○非会員/1名につき 65,000円(税込価格70,200円)

 ※参加費は、懇親会費、2日目の昼食代を含みます。
 ※キャンセルをお受けする日時は開催日の2営業日前(3月23日)の17時までです。
 ※お申し込み確認後に請求書をお送りします。3月末日までにご入金願います。
 ※宿泊の必要な方は、参加者ご自身でご手配いただきますようお願いします。