IR基礎講座

2019.03.27

※本講座は定員に達した為、申込みを締切らせていただきました

【開催概要】

 日 時: 2019年3月26日~27日

 ○第1日目 26日(火)午後1時30分~午後7時15分 *午後6時より懇親会
 ○第2日目 27日(水)午前10時~午後3時45分  *昼食をご用意します

 会 場: アーバンネット大手町ビル21階 
           東京會舘LEVEL XXI 「スタールーム」
          (東京都千代田区大手町2-2-2、TEL:03-5255-1515)
           http://www.kaikan.co.jp/xxi/access/index.html

 プログラム:

3月26日(火)  
 13:30-14:20    

① IRの基本と課題

日本IR協議会 
専務理事   佐藤 淑子

○IRの基本をわかりやすく解説する。上場企業を対象とした「IR活動実態調査」結果や事例報告によって全体像を描き出す。コーポレートガバナンスや資本効率の向上など、持続的成長のために重視されているポイントも解説。2日間にわたるIR基礎講座の理解促進につなげる。

 14:20-14:25

 休憩

 14:25-15:25

② 成長戦略を明確に示すIR活動

ミネベアミツミ 
IR室 課長 八尋 健司 氏

・会社概要、株主構成・IRの目標・IRの組織・体制・活動スケジュール
・経営トップやIR部門による経営戦略の説明や投資家との対話状況
・説明資料の作成や面談準備において工夫している点
・自動車のEV化など関心の高いテーマについての説明で注力した点
・ESG情報開示の充実、統合報告書の作成
・機関投資家とのミーティングと経営へのフィードバック、
   フェア・ディスクロージャーの意識
・まとめと課題

○ミネベアミツミは、経営トップの積極的なIR姿勢とIR部門が作成する説明資料などが高く評価され、日本IR協議会「IR優良企業賞2018」の「IR優良企業特別賞」を受賞した。同社は幅広い技術を組み合わせた成長戦略を経営トップが積極的に投資家に説明し、対話の機会を充実させている。また先端的なIoT技術を活用した事業戦略など、長期を見据えた情報開示にも取り組んでいる。2018年に初めて統合報告書も作成し、事業環境が激変する中、持続的に成長するための戦略を打ち出している。こうした取り組みの実際について、IR実務責任者が報告する。

 15:25-15:40

 休憩

 15:40-16:40

③ 投資家の理解を深めるIR活動

ANAホールディングス
グループ経理・財務室  財務企画・IR部  担当部長 早川 知宏 氏 

・会社概要、株主構成
・IRの目標・IRの組織・体制・活動スケジュール
・経営戦略・経営計画の目指すところや資金(経営資源)の配分などについて、
   丁寧に説明し対話するIR活動
・関心の高いテーマを設定する「IR-Day」、投資家の声を中期経営計画に反映する
    取り組み、自社が保有する施設を活用した説明会、アニュアルリポートにおける
    ESG情報の拡充など
・まとめと課題

○ANAホールディングスは、2017-18年度を経営の基盤固めと位置づけた上で、2022年度までの中期経営戦略に基づいて、成長事業の拡大を図っている。IR活動においては、業績変動の要因などを説明会や面談を通じて丁寧に説明。投資家との対話機会も積極的に設けている。また市場の関心が高いテーマに関して「IR Day」を設けたり、施設見学会を開催したりという取り組みも続けている。講座では、社外とのコミュニケーションによってIRの向上に努めてきた実務責任者が、その成果や意義について語る。

 16:40-16:50

 休憩

 16:50-17:50

④ 中長期視点の対話に活かすIR活動

福岡リアルティ
財務部長   田村 圭志 氏

・企業概要
・IRの目標・IR部門の組織・体制・活動スケジュール
・地域特化型リートとしての強みや特徴を伝えるIR活動
・近年注力しているフェア・ディスクロージャー、投資家視点を活用した経営戦略の
   実行と説明など
・「サスティナビリティ方針」とESG情報開示の充実(決算説明資料の充実など)、
    対話の広がりなど
・まとめと課題

○福岡リアルティは、不動産投資信託の福岡リート投資法人の資産運用会社として、積極的にIR活動を続けている。2014年には経営トップの姿勢、投資家ニーズを踏まえた情報開示や物件見学ツアーなどの活動が評価されて「IR優良企業奨励賞」に選ばれた。地域特化型リートとしての強みなどを、豊富な事例やデータとともに説明している。2018年1月には経営トップが「サスティナビリティ方針」を掲げ、決算説明会資料にESGに対する取り組みを盛り込むなど、非財務情報の活用にも積極的。情報開示を充実させて中長期視点の対話に活かすIRを中心に報告する。

 18:00-19:15  懇親会

 

  3月27日(水)    
 10:00-11:00

⑤ IRの基礎となる適時開示

東京証券取引所
執行役員   青 克美 氏

・ディスクロージャー・IRの意義
・適時開示の概要とIRとの関係
・適時開示にあたっての基本的な留意点
・適時開示に関する最近の動向

IRの基礎となるタイムリーディスクロージャーについて解説する。IR担当者が知っておくべき規則に加え、コーポレートガバナンスに関する最近の状況について説明する。

 11:00-11:10

 休憩

 11:10-12:10

⑥ 海外機関投資家の動向とIRの要点

みずほ証券
コーポレートファイナンス部 IR戦略室 室長 田中 裕喜 氏

・海外機関投資家の日本株売買動向
・日本企業に対する海外機関投資家の評価や要望
・海外機関投資家向けIR活動の要点や留意点
・資産運用業界の変化とその背景(パッシブ化やESG投資の進展)
・昨今の状況を踏まえたIRのあり方

○株式市場で存在感の大きい海外機関投資家について、地域ごとに異なる特性や日本株への見方を解説する。また資産運用業界の変化やその背景を踏まえ、どのようにIR活動に取り組むとよいかも示唆していく。 

 12:10-13:00  昼食
 13:00-14:00

⑦ アナリストの仕事と望ましいIR活動

ドイツ証券
調査本部調査副本部長 シニアアナリスト  風早 隆弘 氏

・アナリストの情報収集・分析の原則
・取材・リポート発信・機関投資家訪問の実際と課題
・バリュエーションや投資レーティング判断に至るまでの決定プロセスと主な判断項目
・企業への取材、ミーティングの機会と内容--知りたい情報やIR担当者への要望
・経営者や事業部門責任者に望む説明やディスカッション

○アナリストは、どのような視点で企業価値を分析・評価するのだろうか。小売りセクター(専門店・アパレル・コンビニ・Eコマース)のトップアナリストとして豊富な経験を持ち、海外機関投資家と活発にディスカッションしている講師が、資本市場の変化を背景にしたアナリストの役割や業務を紹介するとともに、IRオフィサーに求める役割・行動などについて講義する。

 14:00-14:10  休憩
 14:10-15:10

⑧ 機関投資家の視点と建設的な対話に向けて

三井住友トラスト・アセットマネジメント
執行役員 スチュワードシップ推進部長   チーフ・スチュワードシップ・オフィサー
堀井 浩之 氏

・機関投資家とは
   (リサーチやスチュワードシップ活動に関わるチームの人数や投資金額)
・リサーチや投資判断、エンゲージメントにおける着眼点や判断プロセス
・望ましいIR活動やIR担当者への期待
・非財務情報やコーポレートガバナンス情報の活用状況と見通し
・「日本版スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」の改訂
     への対応

○機関投資家は、年金基金などから委託された資金を一定の投資方針に基づいて運用する。スチュワードシップ・コードに基づく建設的な対話の責任者として活動する講師が、リサーチ運用などの経験を踏まえて投資判断の軸となる考え方や、2つのコードの改訂を機にした対話推進のための体制などを説明し、非財務情報の活用や望ましいIRについて講義する。

 15:10-15:15  休憩
 15:15-15:45

⑨ 2日間の総括と「信頼されるIRオフィサーとは」

日本IR協議会
専務理事   佐藤 淑子

○2日間にわたる講義のポイントをまとめ、今後の活動に役立つ形に整理する。経営トップを支える「IRオフィサー」のプロフィールも示す。