IR基礎講座

2019.09.25

※本講座は定員に達した為、申し込みを締切らせていただきました

【開催概要】

 日 時: 2019年9月25日~26日

 ○第1日目 25日(水)午後1時30分~午後7時15分 *午後6時より懇親会
 ○第2日目 26日(木)午前10時~午後3時45分  *昼食をご用意します

 会 場: アーバンネット大手町ビル21階 
           LEVEL XXI東京會舘 「スタールーム」
          (東京都千代田区大手町2-2-2、TEL:03-5255-1515)
           http://www.kaikan.co.jp/xxi/access/index.html

 プログラム:

9月25日(水)  
 13:30-14:20    

① IRの基本と課題

日本IR協議会 
専務理事   佐藤 淑子

○IRの基本をわかりやすく解説する。上場企業を対象とした「IR活動実態調査」結果や事例報告によって全体像を描き出す。コーポレートガバナンスや資本効率の向上など、持続的成長のために重視されているポイントも解説。2日間にわたるIR基礎講座の理解促進につなげる。

 14:25-15:25

② 中長期の企業価値向上を目指すIR活動

ポーラ・オルビスホールディングス 
コーポレートコミュニケーション室長 橋  直孝 氏

・会社概要、株主構成・IRの目標・IRの組織・体制・活動スケジュール
・経営トップによる株主・投資家との対話と経営への反映
・近年、力を入れている取り組み(中長期の企業価値向上に向けた資金の使い方、海外事業のわかりやすい説明、フェア・ディスクロージャーの強化など)
・投資家の関心が高いテーマへの対応(事業環境が変動する中での対話機会の設定など)
・個人投資家向けIRにおける取り組み
・まとめと課題

○ポーラ・オルビスホールディングスは、経営トップがIRを重視し、投資家との対話を経営計画の策定などに活かしている。2015年、2017年にはトップの姿勢と情報開示のわかりやすさが評価され、IR優良企業賞を受賞した。個人投資家に対しても「株主=お客様」ととらえ、年間約20~30回の説明会を開催している。女性を対象にした製品体験イベントを組み合わせるなどの取り組みも続けている。事業を取り巻く環境は大きく変動しているが、IRを継続する重要性について報告する。

 15:25-15:40

 休憩

 15:40-16:40

③ 経営への信頼向上を目指すIR活動

日立建機
ブランド・コミュニケーション本部 広報・IR部長   井戸 治子 氏

・会社概要、株主構成・IRの目標・IRの組織・体制・活動スケジュール
・経営トップが主導するIR活動の拡充
・投資家の理解を深めるための説明資料の工夫やニーズに即した説明会の開催
・IRへの社内の協力体制の整備、投資家の声のフィードバック
・非財務情報の活用と中長期視点で経営を信頼してもらうための取り組み
・まとめと課題

○日立建機は株主・資本市場のニーズに対応し、対話を深める活動を充実させている。近年は投資家向け説明会Q&Aに向けての念入りな準備、事業部門の責任者が登壇する説明会の頻度向上などに注力している。こうした取り組みが評価され、資本市場の注目も高まっている。経営トップはアナリストや投資家と積極的に対話し、個人投資家向けにもメッセージを発信している。多様な株主・投資家との対話に向けてのIR部門の取り組みを報告する。

 16:40-16:50

 休憩

16:50-17:50

 ④ コミュニケーションを企業価値向上につなげるIR活動

パルコ
広報・IR担当  部長  草川 美華 氏

・会社概要、株主構成
・IRの組織・体制・活動スケジュール
・経営トップと投資家との対話
・事業戦略の理解を深める説明資料の工夫
・非財務情報を活用する活動の拡充 (統合報告書の充実)
・投資家ニーズへのタイムリーな対応 (事業環境の変化に関する説明会)
・Web対応の強化
・まとめと課題

○パルコは、透明性、公平性、継続性を基本とする開示方針を表明して活動している。決算説明会では業績変動要因などを定量的に説明するとともに、経営トップが数字に現れない開発戦略の背景や展望などについて対話。フェア・ディスクロージャーの観点から、ウェブサイト上にパルコ店舗の月次情報などを掲載し、決算情報の和英同時開示や個人投資家向けページの充実にも取り組んでいる。いわゆる中・小型株企業としての課題認識も合わせて報告する。

 18:00-19:15  懇親会

 

  9月26日(木)    
 10:00-11:00

⑤ IRの基礎となる適時開示

東京証券取引所
執行役員   青 克美 氏

・ディスクロージャー・IRの意義
・適時開示の概要とIRとの関係
・適時開示にあたっての基本的な留意点
・適時開示に関する最近の動向

○IRの基礎となるタイムリーディスクロージャーについて解説する。IR担当者が知っておくべき規則に加え、2015年6月から適用された「コーポレートガバナンス・コード」の要点や、コーポレートガバナンス報告書を通じた上場企業の説明状況などの最新動向を報告する。

 11:00-11:10

 休憩

 11:10-12:10

⑥ 個人投資家から共感されるIR

野村インベスター・リレーションズ
コンサルティング部長 石井 良明 氏

・個人投資家の現況と行動の特徴
・NISA(少額投資非課税制度)導入の影響
・個人投資家のIR活動へのニーズと評価が高い活動事例
・個人投資家向けIR活動を戦略的に進めるための留意点

○NISAの普及などを背景に、株式市場における個人投資家の存在感が高まっている。個人投資家の状況や、IR情報の利用度合い、個人投資家に戦略的にアプローチするための手法などを具体例を伴って解説する。 

 12:10-13:00  昼食
 13:00-14:00

⑦ アナリストの仕事と望ましいIR活動

大和証券
エクイティ調査部 担当部長 チーフアナリスト 田井 宏介 氏

・アナリストを取り巻く環境、情報収集・分析の基本
・取材・リポート発信・機関投資家訪問の実際
・バリュエーションや投資レーティング判断に至るまでのプロセスと主な判断項目
・説明会やミーティングの機会における知りたい情報やIR担当者への要望
・経営者や事業部門責任者に望む説明やディスカッション、望ましいIR活動
・非財務情報(ESG情報)の活用状況と今後の展望

○アナリストは、どのような視点で企業価値を分析・評価するのだろうか。機械業界のアナリストとして、長年にわたり機関投資家の高い評価を得ている講師が、アナリストが求めるIR活動について講義する。

 14:00-14:10  休憩
 14:10-15:10

⑧ 機関投資家の視点と建設的な対話に向けて

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント
常務執行役員 株式運用部長   中尾 剛也 氏

・機関投資家とは(リサーチやスチュワードシップ活動に関わるチームの人数や投資金額)
・リサーチや投資判断、エンゲージメントにおける着眼点や判断プロセス
・望ましいIR活動やIR担当者への期待
・非財務情報やコーポレートガバナンス情報の活用状況と見通し
・「日本版スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」の改訂への対応

○機関投資家は、年金基金などから委託された資金を一定の投資方針に基づいて運用する。上場企業との接点も多い講師が、機関投資家の投資判断の軸となる考え方や企業価値分析のための望ましいIR、コーポレートガバナンス・コードが求める「建設的な目的を持った対話」のあり方などについて講義する。

 15:10-15:15  休憩
 15:15-15:45

⑨ 2日間の総括と「信頼されるIRオフィサーとは」

日本IR協議会
専務理事   佐藤 淑子

○2日間にわたる講義のポイントをまとめ、今後の活動に役立つ形に整理する。経営トップを支える「IRオフィサー」のプロフィールも示す。