第9回名古屋部会

2017.11.10

テーマ:
「貴社のIRシナリオを見直すヒント ~企業価値に潜む誤解」

今回の部会では、企業価値を軸にしたIRシナリオの策定という原則論を改めて考えます。

講師には、『企業価値の神秘』(2016/10中央経済社出版)の著者である大阪市立大学大学院経営学研究科教授の宮川壽夫氏をお迎えします。宮川氏は、企業価値に関する多くの誤解がきちんとした裏づけのないままに信じられていると主張します。

まず、以下に挙げるような問いかけをもとに企業価値に関する数々の誤謬を解きほぐすことから始まります。

  • そもそも企業価値は「最大化」されるべきなのか:最大化の誤解
  • 投資家やアナリストはなぜ足元の業績に関心が高いのか:短期志向の誤解
  • 増配や自社株買いはなぜ好材料となりやすいのか:株主還元の誤解
  • 企業の資金調達はなぜ悪材料となりやすいのか:希薄化の誤解
  • 需要と供給で本当に価格が決まるのか:競争市場の誤解

ともするとIR活動の訴求点は「なにか投資家にアピールできる材料はないか」という視点から始まってしまいます。上記の問いを検討しながら企業価値の仕組みを正しく理解し、企業価値の拡大に直結した「ぶれないIRシナリオ」を策定することが重要です。シンプルでわかりやすく説得力のある訴求点のしぼり込みこそIR活動の基本と醍醐味です。そのための視点とプロセスについてお話いただきます。