IR基礎講座

2016.09.27

【開催概要】

 日 時: 2016年9月26日~27日

 ○第1日目 26日(月)午後1時30分~午後7時15分 *午後6時より懇親会
 ○第2日目 27日(火)午前10時~午後3時45分  *昼食をご用意します

 会 場: アーバンネット大手町ビル21階 
           東京會舘LEVEL XXI 「スタールーム」
          (東京都千代田区大手町2-2-2、TEL:03-5255-1515)
           http://www.kaikan.co.jp/xxi/access/index.html

 プログラム:

9月26日(月)  
 13:30-14:20    

① IRの基本と課題

日本IR協議会 
専務理事  佐藤 淑子

○IRの基本をわかりやすく解説する。上場企業を対象とした「IR活動実態調査」結果や事例報告によって全体像を描き出す。コーポレートガバナンスや資本効率の向上など、持続的成長のために重視されているポイントも解説。2日間にわたるIR基礎講座の理解促進につなげる。

 14:20-14:25

 休憩

 14:25-15:25

② 株主・投資家との建設的な対話を重視するIR活動

ユナイテッドアローズ
IR室  室長  丹 智司 氏

IRの目標・IRの組織・体制・活動スケジュール
・経営トップが主体となるIR活動
・情報格差の是正にむけた取り組み
・わかりやすい説明資料の作成における工夫点
・社内外へのフィードバック
・まとめと課題

○ユナイテッドアローズは、2014年度IR優良企業大賞を受賞。長期にわたってIR活動のレベルを保持し、継続して改善している。説明のための資料やウェブサイトで公表する情報は詳細で、アナリストや投資家から高い評価を得ている。投資家の意見も工夫して社内に伝え、IRや経営の改善に活かしている。講義では、豊富な経験を持つIRオフィサーが、IR活動の実際や継続することの重要性を語る。

 15:25-15:40

 休憩

 15:40-16:40

③ 投資家の理解を深めるIR活動

東京センチュリーリース
広報IR室  室長  松原 健志 氏

・会社概要、株主構成
IRの目標・IRの組織・体制
・事業内容やビジネスモデルをわかりやすく説明するIR活動の実際
  (説明会や開示資料、ウェブサイトなどの内容)
・個人投資家向けIRの実際と成果
・アナリストや株主候補の投資家にアプローチするときの工夫点と成果
・まとめと課題

○東京センチュリーリースは、強い顧客基盤を活かして成長する大手総合リース企業。近年、アナリストや投資家との接点を増やしており、ていねいな説明に評価が高まっている。いわゆる「BtoB」企業であり、成長戦略や事業の強みをわかりやすく示すことにも注力。講義では、2016年10月1日からの「東京センチュリー」への社名変更を控え、新領域にチャレンジするIR活動を報告する。

 16:40-16:50

 休憩

 16:50-17:50

④ 機関投資家の視点と望ましいIR

三菱UFJ信託銀行
チーフアナリスト兼チーフファンドマネージャー
兵庫 真一郎 氏

・機関投資家とは (投資チームの人員構成や投資金額)
・投資判断に至るまでの決定プロセスと主な判断項目
・長期的な時間軸でIR情報を活用するときの着眼点
・非財務情報やコーポレートガバナンスの注目点
IRで知りたい情報やIR担当者への要望
・「日本版スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」を機に、企業と投資家がよりよい関係を築くには

○機関投資家は、年金基金などから委託された資金を一定の投資方針に基づいて運用する。ファンドマネジャー、アナリストとして経験豊富な講師が、機関投資家の投資判断の軸となる考え方や企業価値分析のための望ましいIR、コーポレートガバナンス・コードが求める「建設的な目的を持った対話」のあり方などについて講義する。

 18:00-19:15  懇親会

 

  9月27日(火)    
 10:00-11:00

IRの基礎となる適時開示

東京証券取引所
執行役員  青 克美 氏

・ディスクロージャー・IRの意義
・適時開示の概要とIRとの関係
・適時開示にあたっての基本的な留意点
・適時開示に関する最近の動向

IRの基礎となるタイムリーディスクロージャーについて解説する。IR担当者が知っておくべき規則に加え、2015年6月から適用された「コーポレートガバナンス・コード」の要点や、コーポレートガバナンス報告書を通じた上場企業の説明状況などの最新動向を報告する。

 11:00-11:10

 休憩

 11:10-12:10

⑥ 個人投資家の共感を高めるIR

野村インベスター・リレーションズ
インテグレートコミュニケーショングループ リーダー
中村 貴彦 氏

・個人投資家の現況と行動の特徴
・NISA(少額投資非課税制度)導入の影響
・個人投資家のIR活動へのニーズと評価が高い活動事例
・個人投資家向けIR活動を戦略的に進めるための留意点

○NISAの普及などを背景に、株式市場における個人投資家の存在感が高まっている。個人投資家の状況や、IR情報の利用度合い、個人投資家に戦略的にアプローチするための手法などを具体例を伴って解説する。

 12:10-13:00  昼食
 13:00-14:00

⑦ アナリストの視点と企業のフェア・バリュー

メリルリンチ日本証券
調査部アナリスト ディレクター  渡辺 律夫 氏

・アナリストの情報収集・分析の原則
・取材・リポート発信・機関投資家訪問の実際と課題
・投資レーティング判断に至るまでの決定プロセスと主な判断項目
・企業への取材、ミーティングの量と内容
     --知りたい情報やIR担当者への要望
・経営者や事業部門責任者に望む説明やディスカッション

○アナリストは、どのような視点で企業価値を分析・評価するのだろうか。アナリストとして、約20年間医薬品・ヘルスケアセクターを担当し、説得力の高いレポートを発行している講師が、アナリストの仕事の基本から分析作業の実際、さらにIRオフィサーに求める役割・行動などについて講義する。

 14:00-14:10  休憩
 14:10-15:10

⑧ 財務諸表に表れない資産と価値創造

バリュークリエイト
代表取締役  佐藤 明 氏

・「見えない資産」が企業価値を創造するプロセス
・「見えない資産」を効果的に伝えるためには
・非財務情報開示とROEなどの関係
・長期で企業価値を向上する力を示す資料やプレゼンテーションの要点

○企業と株主・投資家との「建設的な対話」が求められる中、どのような非財務情報を活用して、中長期の価値創造力を表すかに関心が集まっている。財務諸表に表れない「見えない資産」を重視し、ROEなど資本効率関連指標と合わせて示すIRを推進してきた講師が、その実際や留意点をわかりやすく解説する。

 15:10-15:15  休憩
 15:15-15:45

⑨ 2日間の総括と「信頼されるIRオフィサーとは」

日本IR協議会
専務理事  佐藤 淑子

○2日間にわたる講義のポイントをまとめ、今後の活動に役立つ形に整理する。経営トップを支える「IRオフィサー」のプロフィールも示す。